菱形筋M. rhomboideus は僧帽筋の次の層の筋であるが,前鋸筋 M.serratus anterior とともに肩甲挙筋 M.levator scapulae の下方へ続き脊髄神経前枝支配の最後部の筋層を構成する。菱形筋の肩甲骨停止部には,前方から終わる前鋸筋と互いに連結するから,両筋はその境界に肩甲骨を宙吊りした形で胸郭表面を滑動することになる。
小菱形筋は,僧帽筋におおわれ,短い腱線維をもって第6および第7頚椎の棘突起から起って,斜め外側に走り肩甲棘の底に達する.大菱形筋は,小菱形筋に接し,いくぶん長い腱線維をもって第1ないし第4胸椎の棘突起に始まり棘下窩の高さで肩甲骨内側縁(Margo medialis)に付着する.Margoは(縁)
神経支配:肩甲背神経N. dorsalis scapulae による.
脊髄節との関係:C. (IV)V.
作用:この筋は肩甲骨を内側方および上方に引く.
変異:大小の両菱形筋はしばしばたがいに融合している.小菱形筋の起始は第4頚椎にまで達していることがあり,稀には後頭骨にまで達する.これを後頭肩甲筋M. occipitoscapularisあるいは菱形肩甲筋M. rhomboideoscapularisという.起始の数が普通より減少していることもある.
この筋が肩甲骨に付着する広さが,普通よりも広いかまたは狭いかということは,起始の数が普通より多いか少ないかに伴うのである.広背筋および大円筋との結合もみられる.
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