デモンストレーション 三日目 後編 その2
インドネシア大学人体解剖実習デモンストレーション最終日。
最後の最後まで、解剖の手が止まることはありませんでしたが、時間となりましたので終了です。
これからCoffeeBreakをしながら、全員でデモンストレーションの感想を話しましょう!!
初めて解剖実習に参加された方の中には、解剖よりもインドネシア大学のスタッフとコミュニケーションを取ることが楽しくなってきた、という声もありました。また過去に一度(8年前?)中国で人体解剖自習に参加されたことのある鍼灸の先生は「解剖がこんなに面白いとは思わなかった。めっちゃ楽しいし勉強になる」との感想を頂きました。
終了後の感想の一部を紹介します。
最初は気持ち悪くなるとか、不快なことがあると思っていたが、すごく整った環境で行えたと思う。
普段は治療を受ける立場だが、自分でやってみて受けていることがイメージできた。
楽しかった。スタッフとコミュニケーションが取れていくことがとても楽しかった。
解剖の環境がとても良い。解剖室が良いにおいがした。実習のテキストでイラストがほしい。
スタッフが多いのが良い 自分で行うところ、スタッフに頼るところを選べ、
お互いに疲れないように気を使うことができた。
何回やっても非常に勉強になる。重ねていくごとに成長している自分を実感できる。
知識をつけてまたここに帰ってきたい。
人数に対して、スタッフが多いので、質問したら即返ってきて、剖出をしていただけたことがすごくありがたい。
遺体の状態が良かった、結合組織が多いと解剖に時間がかかる。それが、この状態だとやりやすいので、タイムスケジュールが立てやすいと思った。
自分でやりたい人も、人がやっているところをみたい人もいるかもしれない。
自分でやりたいところと、そうでないところがある、そうでないところ(剖出が難しい所)をスタッフに手伝ってもらえるというのが良い。
難しい所をどうやって時間をかけずに、目的を達成するかを考えてみたい。
事前に詳細プランがあるとよかったかな。
参加者は何をしたいのか(どこを見たいのか)目的を持っていたほうが良い。
今までは見たい場所を一直線で解剖をしてきた。不要なものはカットしていた。今回、手順に沿ってやっていたが、手順通りにやって行くことで目的を達成できる。目的がなくても 手順通りにやることに意味があることを理解してやるのと、理解していないのは違うと思う。
慣れないうちはコミュニケーションの問題がありますので、指さしイラストがあると良いと思う。
明確な目的があって参加しました。その80-90%達成できました。
スタッフが事前資料に目を通してくれていたお陰で、実習がスムーズ進み、写真撮影箇所を予測してくれていた。
動くご遺体をみて、すぐに仕事に生かせることに満足している。
(標本を作る前に)先にパーツを使って練習させていただいたおかげで、目的箇所が剖出されるまでの待ち時間がなく、すぐに試作することができた、おかげで本番できれいな標本を作ることができた。
初めての方は皮切の仕方がわからなかったから、手間どったように思う。初めての方に向けて皮切のラインを書いてあげると良い。皮切の方法、刃の角度等を教えると良いと思う。
翌日になって汗が乾いていないことがあったので、解剖衣服はもっと快適なものが良い。
以上
皆様のご意見大変参考になりました。今後の実習に反映させて、より快適な解剖実習になるように尽力いたします。
実習お疲れ様でした。
後日、今までの感想を全部まとめてアップする予定です。
記念撮影 2015/01/04 インドネシア大学解剖室(デポック)
今回は、ご遺体に関節可動性があったため、出来るだけ筋を切断せずに、ありのままに近い状態で、関節部の運動を観察できるように解剖しました。おもしろい標本となったと思います!上腕骨大結節が烏口肩峰靭帯の下をくぐり抜ける様子を、内外旋させながら観察することも出来ます。
各関節の構造についてはベーシックコース(手順書を現在作成中)の次に設置されているアドバンスコースで詳細な解剖を行う予定です。関節周囲の靭帯や関節包、軟骨や骨形状を細かく観察していきます。これは運動器疾患を扱う方には本当に役立つことでしょう。機能解剖学と併せて勉強すると理解が深まりやすいところです。皆様と一緒に勉強が出来る日をお待ちしております。
さぁ このあとは、デポックからジャカルタに移動します。
珍道中はまだまだこれから!!