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2015.01.25

解剖をすれば誰でも必ず立体的な人体構造のイメージを得ることが出来ます

インドネシア大学人体解剖実習トレーニングプログラム デモンストレーション二日目です。

本日のスケジュール

8:30-10:00 Dissection 解剖実習

10:00-10:30  Coffee Break 休憩

10:30-12:00  Disection 解剖実習

12:00-13:00  Lunch time 昼食

13:00-14:30  Dissection 解剖実習

14:30-15:00  Coffee Break 休憩

15:00-16:30  Dissection 解剖実習

 

インドネシア大学構内にあるWisma Makaraに宿泊しています。ここでの朝食は、大きな吹き抜けのある食堂で頂きます。品数は多くありませんが温かい朝食です。

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日本から参加してくださった皆様、ベッドの寝心地はいかがだったでしょうか?蚊に悩まされたりしなかったでしょうか?しっかりと睡眠が取れるホテルを用意することは我々の務めですので忌憚のないご意見をお聞かせくださいね。

8:00にホテルのロビーで解剖学教室のスタッフの方と待ち合わせです。 実はこのお迎えのスタッフの方、すでに7:00にはホテルにいらっしゃったのを私は知っています。この時期は雨の影響で交通がマヒすることも珍しくありません。お気遣いに感謝いたします。

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バスで医学部の前で下車しました。すると・・・医学部の校舎まで徒歩二分程度なのですが、大雨&水溜りで歩くことが出来ません。もしや、噂のバンジール(洪水)かと思いましたがどうやら違うようです。(二日後にはこの区域はバンジールで通行不可能になったようです)水溜りの中、Dr.Dini が自家用車で迎えに来てくださいました。バンジールにならないことを願うしかないのかもしれませんが、1月はバンジールが起こることを前提としてホテルを検索する必要があると感じました。来年2016年1月からは中央ジャカルタで新設工事中のサレンバキャンパスが完成しますので、そこでの実習となります。

ここデポックも十分に綺麗なのですが、さらにグレードアップした建物になるそうです。

DSC_0363 (2)

 

さて少し遅くなりましたが、二日目の実習開始です。

Dr.Dini 「Pray begin」

お祈りしてから始めましょう!

本日は背面の皮切りからです。上肢グループと下肢グループに分かれて解剖を進めていきます。手と足は明日行う予定なので、本日の午前中で手・足部以外の全ての皮切りを終える必要があります。時間的に大丈夫かな、という心配は正直少しありましたが、皆さんの手元を見ているとまったく問題なさそうですね。ご遺体の状態が良いのとスタッフが常に協力しているので、効率よく進んでいるのがわかります。表皮の厚み、真皮、皮神経の走行や皮静脈、結合組織や筋膜、表皮の下に広がる構造をイメージできるように、経験者から初心者へ説明してくださっています。鍼灸師の先生方で、筋枝が筋を貫いて皮枝になる部分に興味を持たれたかたもいらっしゃいました。経穴(ツボ)に通じるところもあるかもしれません。さぁ、脂肪組織を除去して視野を明瞭にしていきましょう!

段々参加者やスタッフの雰囲気が変化してきたのがわかります。

想像していた人体構造が、より立体的なイメージに変化してきている瞬間かも?

自分自身のイメージが三次元的な立体イメージに変わっていく瞬間の感動、座学で筋の起始・停止を覚えたことで作り上げたイメージが壊されていく違和感といえばよいのでしょうか。今まで学んできた様々な情報が入り乱れ混沌とした中に、自分自身の明瞭なイメージを作り上げるために少し興奮気味に解剖に没頭していく。もう言葉の壁なんて何処にもありません。生物学者・医師・理学療法士・鍼灸師・臨床心理士・柔道整復師・解剖学者・発生学者が集まり、決して一方向的ではなく、人体解剖を通してお互いがそれは楽しそうに議論しているのです。こんな解剖風景は見たことありません。インドネシア大学のスタッフも総出です。とっくに休憩時間になっているのに誰も手を止めようとしません(笑)。時間を忘れて学問に没頭するなんて久しぶりですが、やっぱりいいものですね。後から聞いた話ですが、スタッフの先生がこのように言っておられたそうです。「我々教員は学生が熱心に勉強してくれることに喜びを感じます。今日は本当に幸せだった」と。そんな瞬間に立ち会えたことに私もとても幸せな気持ちになりました。

実際に解剖をご自身の手で行えば、誰でも必ず立体的な人体構造のイメージを得ることが出来ます。これは誰にも奪うことのできない、そして忘れることのない、本当の意味で自信につながる財産だと思います。そこにストレスを感じることなく、楽しく勉強できる環境を提供できればと願っております。

 

次回はお昼休憩の様子から

  

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